よりどりインドネシア

2017年07月22日号 vol.2

北スラウェシでの中国系セメント工場襲撃事件

2017年10月09日 12:33 by Matsui-Glocal

前回の「よりどりインドネシア」創刊号では、中国から北スラウェシ州への観光客が激増しているという話題を取り上げました。

インドネシアでの中国の影響力拡大は、首都ジャカルタよりもむしろ、日本人があまり行かない地方で、より目に見える形で進行している様子がうかがえます。北スラウェシ州政府は、中国からの観光客増加を歓迎するとともに、ビトゥン特別経済区及びその関連インフラの建設において、中国が果たす役割への強い期待を表明しています。

そんななか、6月5日、州内に立地する中国系セメント工場が襲撃される事件が起こりました。北スラウェシ州ボラアン・モンゴンドウ県ロラック郡にあるPT. Conch North Sulawesi Cement [CNSC] という企業がそれです。この企業は、中国にある安徽海螺水泥股份有限公司の子会社で、2015年に投資調整庁(BKPM)の認可を受けた、敷地面積700ヘクタールのセメント工場です。

昨今、中国からインドネシアへの投資や企業進出に対する批判がメディアにも表れていますが、この中国系セメント工場襲撃事件はなぜ起こったのでしょうか。中国から労働者を多数投入して地元人材の雇用機会を奪っている、ビザの不正発給を行っている、といったメディアで一般的な批判に関わる要素ももちろんありますが、調べてみると、どうもそれだけではないようです。今回、本稿では、その背景について、少し詳しくみていきます。

今回の中国系セメント工場襲撃事件は、「中国だから嫌われている」として片付けられる問題ではありません。今後、外資がインドネシアの地方で投資やビジネスを行っていくうえで、留意すべき様々な要素を内包しています。以下をご一読のうえ、ぜひ参考にしていただきたいと思います。(以下へ続く)

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