よりどりインドネシア

2017年11月22日号 vol.10

インドネシアで寛容性の高い都市はどこか?

2017年11月22日 23:26 by Matsui-Glocal

2017年11月16日、政府は、2017年のインドネシアにおける寛容な都市のランキングを発表しました。このランキングは、パンチャシラ(建国五原則)指導に関する大統領付作業部会が民間機関のスタラ・インスティチュートとともに行った結果です。

この調査を行うのは、国際寛容デーにちなんでのものです。この国際寛容デーは、1995年のユネスコ総会で「寛容原則宣言」と「国連寛容年のためのフォローアップ計画」が採択されたことに由来して、1996年の国連総会の場で、11月16日と制定されました。日本ではあまり知られていないかもしれません。

スタラ・インスティチュートは、全国94都市を対象に、寛容性の普及度と実現度を指標化しましたが、それは、指標(寛容性)の高い都市を公表することで、他の都市がそれを模範として、寛容性を高めることを目的としているためです。

とくに、宗教の自由がどれだけ認められているか、それをどれだけ制度的に担保しているのか、文化の多様性をどのように保証しているか、事件が起こった際に首長がどのような発言をしたのか、などが指標を決めるパラメーターとなりました。

具体的には、中期開発計画での文言、差別的政策の有無、首長などの発言、実際の対応、寛容性を低下させる事件の発生度、宗教に基づく人口構成の6項目を判断材料とし、この6項目それぞれに10%、25%、12%、18%、25%、10%とウェイトをかけて、指標化しました。

昨今、インドネシアでは、マイノリティに対するマジョリティの威圧や迫害などが起こり、国是でもある「多様性のなかの統一」が脅かされるような雰囲気が現れています。とくに、先のジャカルタ首都特別州知事選挙でも見られたように、人口の多数派であるイスラム教を政治的に利用して威圧する動きが高まり、それがパンチャシラ(建国五原則)の否定につながりかねないと懸念される状況が出てきました。

一方、インドネシアでは異質な存在である私たち外国人にとっても、その存在が多様性の一つとして認められにくくなれば、インドネシアに滞在したり、ビジネスをしたりする場合の大きな不安要因にもなり得ます。寛容性の高い都市に住んだり、そこでビジネスをしたりするほうが、安心できるはずです。

それでは、インドネシアで最も寛容性の高い都市、最も低い都市はどこだったのでしょうか。最も寛容性の高いのは、下の写真の都市です。皆さんは、ここがどこかお分かりですか。

 

(以下の内容へ続く)

  • 寛容性の高い都市
  • 寛容性の低い都市

 

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