こんにちは。ロンボク島では、雨続きの影響で、毎日の食卓に欠かせない唐辛子やトマトが高騰しています。あなたは値段が高すぎるとき、なんといって値下げを要求しますか?
今回のロンボクだよりは、インドネシア語に関するお話です。では、どうぞ。
価格高騰が続く唐辛子とトマト
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多少のインドネシア語がわかるようになっても、インドネシアの人々が当たり前に使っている言葉を当たり前の場面で口から出すのは難しいものです。
たとえば、商品やサービスを値引きしてほしいとき、私は「高いなぁ。ちょっとまけてください」と言っていました。でも、私以外のこちらの人々は、どうやら交渉時に「まけて」(diskon)という単語は使っていないようです。一度も聞こえたことがありません。なのに気づいたら価格交渉がはじまっています。
「みんな、どうやって値引きを頼んでいるんだろう?」
以来、耳をそばだてていると、市場やバイクタクシーの乗り場で、人々は次のように交渉していることがわかりました。
「これいくら?」
「10万ルピアだよ」
「えー、7万だと思ったよ」(kirain 70.000…)
買い手は、ここでわざといったん立ち去りかけます。この「7万だと思った」は単に感想を述べているのではありません。「この値段なら買いますよ」と希望価格を伝えているのです。この後、「ちょっとちょっと・・・」と売り手が買い手を呼び止め、「じゃあいくらだったらいいの?」と尋ねるまでが1セット。コントみたいで、面白いなぁ!
日々の会話は、教科書どおりではありません。目に見えない文化や価値観・習慣・考え方などが会話の土台として横たわっているからです。
「なんでこの場面でこの単語/フレーズを使うの?」と外国人から指摘されないと気づかないほど、ネイティブがごく自然に選び取って使っている言葉がたくさん存在します。
そして、私たちインドネシア語のノンネイティブ・スピーカーにとって、こうした言葉がわかったとき・使えたときの嬉しさは、インドネシアの人々の想像を遥かに上回っています。そうですよね?
(⇒つい先日、私の勤務校の今年度の授業・・・)
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