みなさん、こんにちは。お彼岸ですね。そろそろ残暑も終わってほしいところでしょう。ロンボクでは先日、最初のひと雨が降りました。今年は乾季の間に井戸水が枯れることなくすみそうです。
今回は地震で崩れた庭の塀を作り直す話です。
家の近くの開けた路地
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雨季が来る前に、我が家の屋根の修理が終わりました。やれやれ、これで雨漏りの心配はいりません。
「次はブロック塀だね」
今年に入ってから、夫は塀を作り替えたいと言っていました。我が家は地震で塀が崩れたあとトタンのような鋼板(ガルバリウム鋼板というらしい)を塀の代わりにしていました。が、そろそろ急ごしらえの塀も卒業したいところ。
「え、ブロック塀にするの?」
「やだぁ、竹がいい」
私と娘が揃って声をあげたところで夫に電話。夫の「竹はダメ、ブロックだよ」という声とともに、この話はここで一旦終わりました。
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3月にコロナの入国規制が解けて、この7~8月は数年ぶりに観光客で賑わう観光トップシーズンを迎えました。生活に余裕がでてきたのか、村では地震の補助金で建てた家の増改築をする家庭が増えています。
それは喜ばしいのですが、気になっていることもありました。路地と自宅の敷地の境界線に高いブロック塀をこしらえる家が多いことです。
左手の鋼板が我が家の塀。向かいの家もブロック塀にした。
みな地震を経験しているので、鉄筋入りのガッチリした塀を作っています。耐震なのはいいけれど、車がギリギリ一台通れる程度の細い路地の両脇にブロック塀がそびえると、物々しい雰囲気になってしまいます。
路地を歩くたびに、テラスに腰掛けているご近所さんと「どこにいくの~」「市場~」「やぁねぇ、もうお昼じゃないの」「へへへ、遅くなっちゃった~」とやったり、庭で遊ぶ子どもたちの姿を見たりするのが好きだったのになぁ。
子どもたちもシラミとりをするお婆さんたちも色とりどりの花たちも見えないなんて。
「つまんないよ」
そういえば、最近バイクの盗みが続いていると聞きました。プライベートの安心安全を守りたくなっているのかもしれません。今までのように開けた家庭がだんだん少なくなるのは、もはや時代の流れなのでしょうか。
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そんなある日、市場までの細い道を歩いていると、角の家のご主人が家からハシゴを運び出していました。塀をもう少し高くするために寸法を測るところだそう。
わぁ、この家も塀を高くするのかぁ。白とピンクのブーゲンビリアが塀から顔を出しているのに、見えなくなるのかな。やりきれない気持ちになって尋ねました。
(⇒「どうして高くするんですか?」)
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