よりどりインドネシア

2021年03月07日号 vol.89

よりどりインドネシア第89号

よりどりインドネシア第89号を発行しました。カバー写真は、中国正月での施しをもらうため、ジャカルタの中国寺院・金徳院に集まった人々です。▼現政権に是々非々の立場をとる民主党で、現執行部に不満を持つ幹部らが「臨時党大会」を開き、非党員のムルドコ大統領府長官を「新党首」に選出するという事件が起こりました。民主主義の今後にも関係しそうなこの事件を松井が独自情報を交えて分析しました。▼岡本さんの連載は、２年半前のロンボク地震「前震」から今に至る人々の生きざまを綴っていく第１回です。そこに一緒に住む岡本さんだからこそ感じる、何気ない日常のなかに見える人々の思いを汲み上げていきます。▼石川さんは前回に引き続き、スターフルーツ、グアバ、マンゴーなどのトロピカルフルーツの効能を詳しく紹介しています。トロピカルフルーツを上手にとると、健康にもとても有益であることがよく分かります。▼横山さんは今回、ジャカルタ最古の中国寺院・金徳院の今年の中国正月の様子を伝えています。５年前に焼失した金徳院の再建へ向けた動きを追うとともに、政治に翻弄された歴史にも触れています。▼インドネシア映画往信、今回は轟さんがインドネシア映画におけるインドネシア語と地方語とのせめぎ合いについて鋭く分析しています。オランダ植民地時代以降の映画史を踏まえ、昨今の地方語多用へ至る背景を探っています。▼今号も読みごたえのある内容となりました。いくつものインドネシアを伝える本誌を引き続きご愛読ください。なお、３月20日に「スマランを語り尽くす」と題したオンライン・オフ会を開催予定で、スペシャルゲストをお招きします。お楽しみに。