よりどりインドネシア 読者コミュニティ

ahmadhito
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一般公開 配偶者の涙という点で共通する、私の体験を少し書かせてください。

私の妻もあることで涙を流したことがあります。犬がらみではなく、なんと自転車のことで。

ジャカルタに移り住んだ2002年頃だったと思うのですが、日本と同じ感覚で、私がいわゆるママチャリに乗って会社に行きたいと妻に相談したことがありました。借家から勤務先まで徒歩20分程度、自転車なら5分少しくらいで、クルマを使うほどの距離ではなかったからです。

ところが、妻はそれを聞いて猛反対、あり得ないこととして反対され、しまいには涙を見せたのでした。

はじめは車社会のジャカルタで自転車に乗るのは危険だから反対しているのかと思ったのですが、よくよく聞いてみると、「ママチャリに乗るのは恥ずかしいこと」という考えでした。インドネシアでは自転車が階級を表す乗り物というのは頭ではわかってましたが、それを妻から抗議の形で知らされることになるとは思ってもなく、私にとっては軽いカルチャーショックでした。

マウンテンバイクとかならまだしもママチャリは絶対に恥ずかしいからやめて欲しいとまで言われ、結局自転車通勤は諦めましたが、マウンテンバイクは後日購入して土日のサイクリングのみで使い今に至ります。

15年前と比べれば、趣味としてのサイクリングはかなり一般化、自転車通勤への風当たりも以前ほどは強くないかもしれませんが、まだまだ「乗り物と階級」に強固な結びつきがあると思われます。

自分の経験や考えを相手側に安易に当てはめない、安易に共有できると思わないことの大切さをこの件で学べたと今は思ってます。

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Matsui-Glocal

Matsui-Glocal

コメントをありがとうございます。自転車については、たしかにジャカルタ周辺ではママチャリは見かけないですね。高級自転車がカーフリーデーにさっそうと走る、という金持ちの趣味というイメージでしょうか。中ジャワや東ジャワの田舎町に行くと、女性が多いのですが、男性もけっこうママチャリ(sepeda Jepang)に乗っているのに出会います。荷台に小さいクッションがついていて座れるものです。

配偶者の涙には、我が家の場合、幸か不幸か、お目にかからないですね。岡本さんの連載は、ふと見落としそうなでも大事なことに気づかせてくれる珠玉の小品のように感じています。