2021年12月22日号 vol.108
よりどりインドネシア第108号を発行しました。カバー写真は、南スラウェシ州マカッサル沖のコディンガレン島で出会った小学生たちです(2005年8月24日撮影)。▼今回、石川さんが力を込めて取り上げたのは、昨今地元メディアで大きな話題となっている性暴力の問題です。大学やプサントレンなどでのセクハラやレイプに対してSNS等を通じて声を上げ始めた人々。性暴力撲滅法案の行方が気になります。▼太田さんの闘う女性作家の二人目はディアン・プルノモです。スンバに残る誘拐婚の被害者が主人公の小説で、因習に囚われ、過酷な運命に翻弄されながらもそれを乗り越えようとする女性を描きます。▼試験に必須のボールペンを持たずに試験を受けに来る子供たち。しかたなく岡本さんがボールペンを貸しても戻ってくることはありません。今回は、そんな子供たちを優しく見守る大人たちのいる世界を描きます。▼神道さんのウォノソボ三傑物語の2回目は、三傑のなかで今一つ影が薄く感じるキアイ・カリムの話です。でもその子孫の血筋を辿るとウォノソボの初代県知事につながり、正統性を強めています。詳細は本文で。▼映画往復書簡の今回は、一時帰国中の横山さんが日本で観た『くじらびと』と『神様はバリにいる』を取り上げました。そして追伸では、前号での轟さんの『悪魔の奴隷』旧版・新版の解釈について独自の感想を述べています。色々な観方があります。▼今号では、偶然にも、石川さんと太田さんが女性への性暴力について取り上げました。社会の見えなかった部分が徐々に見えるようになるなかで、理不尽な因習や風習は本当に消えていくのでしょうか。▼本年は8月に第100号を達成し、欠号なしで本誌を発行し続けられました。オフ会も開催できました。皆さまには大変お世話になりました。引き続き、来年もどうぞよろしくお願いいたします。少々早いですが、良いお年をお迎えください。
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