2021年01月08日号 vol.85
2021年最初のよりどりインドネシア第85号を発行しました。カバー写真は、ゴロンタロ市の海岸で船を陸へ引き上げる若者たちです。▼この年末年始は、イスラム強硬派団体FPIと同議長のリジク師をめぐる動きが話題となりました。FPIの大衆動員力は政権にとって脅威であり、反政府勢力には魅力です。FPIをめぐる動きと政治への影響について、松井が考察しました。▼岡本さんの連載は、新型コロナ禍の仕事をめぐる厳しい状況のなかで、なぜか国内観光客が訪れてくるのですが、実はそれを人の縁が支えている、というお話です。▼石川さんは、インドネシアで注目される若手文学者のエカ・クルニアワンのインタビュー記事を取り上げました。彼の作品の背景にあるもの、その素顔に迫っています。▼インドネシア映画往復書簡は2本まとめて掲載です。轟さんはスポーツ映画に投影されるナショナリズムについて批判的に批評し、シンガポールやブルネイの映画についても触れています。これを受けた横山さんは、映画の中におけるテーマ追及の際のジレンマをスハルト時代と比較しながら論じています。いずれも、インドネシア映画ファン必読です。▼今号も盛りだくさんの内容となりました。いくつものインドネシアを伝える「よりどりインドネシア」を本年もよろしくお願いいたします。なお、1月16日には、購読者向けオンラインオフ会を「インドネシア鉄道談義」と題して開催しますので、是非、ご参加ください。
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