みなさん、こんにちは。
ロンボク島は雨季が終わり、4月からリンジャニ登山が可能になったため登山客含め観光客が順調に伸びています。久しぶりに明るい光が見えてきました。
さて、今回は日本から初めてロンボク島にいらしたカズコさん(仮名)と私とで市街地へ出かけた時の話です。
近所の子どもたち。顔を隠すのが最近の女の子たちの流儀です。
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夕食用に市街地名産の串焼きを購入し、チャーターした車に乗り込んで帰宅しようとしたとき、少年二人がサッと車に寄ってきました。
少年たちは10歳くらいでしょうか。二人ともイスラームの帽子をかぶっています。彼らは、南京錠のついた募金ボックスを差し出してきました。募金ボックスにはモスクの名前が書いてあります。
ちょうど翌日から断食月がはじまるタイミングだったので、私は疑うことなく彼らの持つボックスの中へ5000ルピアを入れました。
少年たちはお互いの目を合わせて小突き合っていました。
「アイスクリームを買うお金をくれませんか」
もう少額紙幣が残っておらず、私が困った顔をしていたところ、カズコさんが二人に5,000ルピアを渡してくれました。5.000ルピアあればなんとか一番安いアイスを一本ずつ買えそうです。よかった、よかった。
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少年たちと別れて車を走らせ始めてから、カズコさんは「私、ああいうの嫌なんですよね」と声をいつもより低くしてつぶやきました。
ああいうのって、なんのこと?
路上で突然寄付を求められること?
それともモスクへの寄付が嫌なのかな?
私は戸惑いました。
「みどりさんは、あのお金、誰が手にすると思いますか?」
「モスクでしょ?」
カズコさんはガバリと私のほうへ体を向けました。
「ほんとにモスクへお金が渡ると思ってます?」
その言い方から、私は小馬鹿にされたような、そして呆れと批判を受けたような気がしてムッとしました。
ええ、ほんとにモスクへお金が渡ると思ってますとも。
なんなの? 喧嘩売ってるわけ?
ムカつきを抑えつつ「カズコさんは?」と尋ねると、カズコさんは、彼らの両親か家族のもとへ渡るのだと主張しました。
「モスクになんて届くわけないじゃないですか。(お金を集めているのは)子どもですよ?」
子どもがモスクへの寄付金を募ることは珍しくないですよ、と返しましたが、あまり耳に入っていない様子です。
(⇒ あのさー。私これでもロンボク島に・・・)
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