みなさん、こんにちは。ロンボク島ではクリスマスもバレンタインもほとんど話題にのぼりませんが、来月にはいよいよmotoGPが開催されます。
我が家は開催地とは真逆の北端にあるので様子が異なるかもしれませんが、今回は、ロンボク島の観光地の外国人オーナーと地元民をテーマにエッセイを書きました。それでは、どうぞ。
**********
数年ぶりにDが我が家を訪れたのは、1月のある日でした。
Dは、カナダ出身の三兄弟の1人です。我が家から5キロ少々西の、眼下に海岸を望む山の斜面でヴィラを経営しています。ヴィラの屋内外の清掃スタッフを探しており、我が家へ適任者の紹介を依頼しに来たのでした。3人の募集のうちすでに2人の男性が決まったため、あと1人はバランスを考えて女性がいいとのこと。
私は夫を呼びました。夫のほうが役に立ちそうだからです。
案の定、夫はDと詳細を詰めながら、ある女性と連絡をとり、紹介しました。彼女は勤務先の外国人オーナーがゲストハウスをたたんで帰国したため、新たな仕事を探していたところでした。
Dにとっても彼女にとってもwin-winな紹介ができて「めでたしめでたし」となったところで、ふと疑問が浮かんできました。
**********
ヴィラのある斜面を降りると、海岸沿いに集落が連なっています。その辺りは地震の被害が大きく、細々と暮らしを続けている地域です。近くのヴィラならきっと働き手があっただろうに、そこで募集をかけなかったの?
「もちろん募集したさ」とDは答えました。
でも難しくてね、と続いたので、そういうものかぁ、タイミングや相性もあるしなぁと納得しかけたところ、夫が思わぬ発言をしました。
「あの海沿いの集落は保守的だからね。女性を外で働かせないんだよ」
え?あんなにヴィラやゲストハウスが並んでいるのに?
Dが苦笑いしながら頷きました。
「おまけに、僕らは“bule”(外国人、なかでも西洋人を指す)だから、女性のスタッフを探すのはかなりハードなんだ」
ギリ・アイルでのスピードボートに乗船する観光客(2017年)
(⇒ ああ、なるほどなぁ。わかるわ・・・というのが)
読者コメント