みなさん、こんにちは。残念ながら、インドネシアでは新型コロナの勢いが止まりません。これまでロンボク島はコロナに関してはまだ呑気でしたが、ついに西ヌサトゥンガラ州の州都マタラム市がレベル4区域に指定されました。
そして、我が家も7月に入ってから夫→私→娘の順にコロナを疑うような病気に・・・。みな軽症で今は快復していますが、今日はそのときの話をもとに、「人の少ない田舎では、こうして感染が拡大していくのか・・・」と理解したこと3点を共有します。
ワクチン接種1回目
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●新型コロナに対する関心が薄く、理解が浅い
私たち夫婦が風邪のようなコロナのような病状で寝込んでいるとき、夫はまったく「コロナかも」と疑いませんでした。発熱も味覚の消失もコロナの症状に当てはまるのに、どうして疑わずにいられるのか、私は不思議でした。
夫と話して分かったのは、夫はコロナの症状を何も調べていなかったことです。友人から聞いた話や YouTubeやSNSで見た話から、コロナは「何度も咳をして呼吸器系が苦しくなる病気」と認識していました。これも間違ってはいませんが、コロナの陽性者には無症状の人や軽症者もいますよね。夫はそれを知らなかったので、呼吸器系の症状がなかった私たちのことは「コロナかも?」と疑わなかったようです。
なぜコロナの症状一つ調べていないのか、気にならないのかと尋ねると、興味なさそうに肩をすくめました。なるほど、夫の関心事は「コロナの予防方法は?」「コロナになったらどうする?」「これから世界はどうなる?」ではなく、「いつになったら観光客がくるのだろう?」なんだなぁ。
日銭で生活している者にとっては、今日明日の生活・仕事が最も気になること。そうか、そうだよなぁ。興味・関心がないならコロナのことを調べようとしなくて当たり前です。何で知らないのよ、と責められることではないのだなと思いました。
●感染拡大防止に関する考え方や習慣が異なる
どうも話を聞いていると、私の周りの人々は「感染拡大を防止するつもりがない」のだと感じます。というのも、こちらの人々は「感染するかどうかは人間が決めるものではなく、神様がそうするものだ。だから自分たちの管理範囲外だ」と考えているからです。
たしかに、病気になるときはなるし、死ぬときは死にます。私たちにはコントロールできない部分もありますね。感染予防をする人々は「病気になるときはなるけど、病気になりにくくする方法が分かっているから、それをみんなで守ろうよ」と考えます。
これに対して、「病気になるときはなるから仕方ない。自分たちはいつもどおりの暮らしをして(検査・検問があるときは従うけど)、元気でいられるように神に祈るのみ」と考える人もいるようです。
さらに、ロンボク島の田舎の大半の人々にとって、病気になったときの対処法は、1.耐える/自然治癒をまつ、2.まじない師に助けてもらう/民間治療を試みる、3.薬を飲むか注射をうつ(病院ではなくて、薬局か個人開業のクリニックへ行く)、のいずれかです。普段から感染症にかかっていても、体が動けば学校や職場へいったり友だちと遊んだりします。だからこそ、免疫力の強い体になっている部分はあります。
このように考え方や習慣が違いますから、市場やモスクで人が集まってもお構いなしです。もしコロナに罹ったとしても、コロナに罹ったかもと疑うこともなく、「風邪かな、ちょっと治りが遅いな」くらいでいつもどおりに暮らす可能性は高いと思います。
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