よりどりインドネシア

2021年05月22日号 vol.94

ロンボクだより(45):レバランにケーキ(岡本みどり)

2021年05月22日 18:16 by Matsui-Glocal
2021年05月22日 18:16 by Matsui-Glocal

今年もレバラン(断食明け大祭)の季節がめぐってきました。みなさんの地域では、どのようなレバランを迎えられましたか?

私は今年のレバランは新しいレバランだったように感じました。それは市場の一角 ―お菓子売り場― から感じたことです。

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去年の断食月は市場の客足もやや遠のいていました。いまいち盛り上がりに欠ける断食月だなぁと思ったものです。

今年はどうだったかといいますと、断食月の初日から市場にくる人がいつもよりググッと増えました。次の日以降も市場は十分なにぎわいを見せていました。こりゃあ今年のレバラン直前は大変なことになりそうだなぁ。

案の定、断食月最終日は朝7時すぎで黒山の人だかり。頑張って声をあげ続けやっとの思いでお肉を購入。ほかの食材を買い足しながら、最後に少しだけどレバランのお菓子を買っておこう・・・とお菓子売り場へ向かいました。

私はそこでケーキが山積みになっていることに目を見張りました。

ボルパンダン(パンダンで色や香りをつけた緑色のスポンジケーキ)やブラウニーなど洋風のケーキが1ホール6~8万ルピアで飛ぶように売れていました。

私の住むロンボク島の小さな村はまだまだ料理は保守的で、村の「お母さんの味」が健在です。レバランの日に食べるお菓子も餅米やヤシ砂糖を使った伝統菓子がほとんどでした。しかも、それらは断食明け大祭の2~3日前から各家庭で手作りされていました。ケーキもゼロではありませんでしたが、モソモソしていたのもあって、皆の手が伸びるのは伝統菓子でした。

それが・・・ケーキがこんなにいっぱい売れるとは!

2021年のレバランのお菓子。洋風のケーキ。

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