よりどりインドネシア

2021年02月07日号 vol.87

ロンボクだより(39):これからのロンボクだよりについて(岡本みどり)

2021年02月08日 13:32 by Matsui-Glocal

ロンボク島はこのところ大雨続きです。皆さんの地域はいかがですか?

今回は、ロンボクでの暮らしぶりよりも、私の内面的な部分に重きを置いて書きます。お見苦しい部分もあるかもしれませんが、お付き合いいただければ嬉しいです。

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冒頭に書いたとおり、悪天候が続いています。例年10月から翌年3月ごろまでは雨季ですので、毎日雨が降るのはおかしなことではありません。しかし、今年は例年以上に雨量が多く、土砂崩れや床上浸水などの被害が各地で起こっています。

ただでさえ、コロナでストレスがあるのに、灰色の空と黄土色の濁流に気分が沈んでいる人もいるようです。村の周りや親戚たちを見ていても、多くの人々から本来の明るさやおおらかさが後退し、見えぬ未来に頭を抱えながら立ち尽くしているように感じます。

そんな人々を見ながら、私には「力になりたい」という気持ちと「私に一体何ができるんだ」という気持ちの両方が出てきていました。私ごときが逞しいロンボクの人々の力になろうなんざ100年早いのではないか、と思うこともあります。

これらは、2018年のロンボク地震の復興支援をしている時も感じました。私の手などなくても、ここの人たちは自分たちで立ち上がっているじゃないか。支援だなんだとは、大きなお世話ではないかー。そんなせめぎ合いが頭の中を占めていました。

しかし、今は地震のときと違う何かを感じます。人々から無数の声なき声が発せられているような・・・。夫から、義家族から、近所の人々から、高校の生徒たちや保護者から、行き場のない声が聞こえます。

一言でいうならば、その声は生き甲斐を求めています。

今ここで、自分の身近な人々から順に何か働きかけないと、私は一生後悔する、とひしひしと感じて、収まりません。でも何をどんなふうに???

私は、就職活動を控えた大学3年生のとき、「這いつくばるように生きている人々の傍にいたい」と思いました。もしかしたら、上から見下ろしたような言い方に聞こえるかもしれませんし、実際にそのような目線が私の中に存在していた/している部分もあるでしょう。

しかし、私はたしかに思いました。「這いつくばるように生きている人々の傍にいたい」と。

2018年ロンボク地震を経て、2020年1月に阪神大震災から四半世紀を迎えました。私には、二つとも人生に大きな影響を与えた出来事です。現状とこれらのタイミングが加わり、去年からこの大学3年生の時の思いが何度も頭をよぎるようになりました。

どんな形になるのかは全くわかりませんが、「今だぞ」と警鐘が響いています。今立志しないともう後がないとわかります。

なので、私は決めました。私の残りの人生を、逆境のなかでもなお自分の人生を諦めたくない人々のために尽くします。

大きな宣言ですが、こうして決めて誓うことができてとても気持ちがいいです。どうしよう、できるかな、自分なんかに…と思っている時のほうがはるかに悶々としていました。あとはコツコツと実践を重ねるのみです。

ご近所で生まれたばかりの赤ちゃんとお母さんに会う筆者と娘さん(松井和久撮影)

ロンボクだよりではこれからも、私がロンボクという地で暮らし、人々と交わり生きていくなかで見つけたこと・感じたことを残していきたく思っています。

ただ詳しいことはこれから詰めていきますが、ロンボク地震から今まで島の人々が精いっぱいに生きたことを記録しておきたいという気持ちも大きくなってきました。きっと今の時代に私たちを力づけてくれると思うからです。ですので、これまでのエッセイとは別に地震の話なども遡って書いていく予定です。また詳細が決まりましたらご報告させてください。

これからもロンボク島の人々の暮らしや心に触れながら、読者の皆様に今日を生きる元気が湧いてくるような文章を綴っていきます。

引き続きご愛読のほど、よろしくお願いいたします。

(岡本みどり)

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