よりどりインドネシア

2019年07月07日号 vol.49

戦前マカッサルの和歌山商人をめぐって(脇田清之)

2019年07月07日 21:35 by Matsui-Glocal
2019年07月07日 21:35 by Matsui-Glocal

約10年前のことです。戦前マカッサルへ進出した日本人について調べていたとき、なぜ和歌山県出身者が多いのか、関係者の間で話題になりました。その後、JICA横浜の海外移住史料館で和歌山県発行の「和歌山県移民史」に出会い、戦前の移民事情について、若干理解を深めることができました。

移民の多い和歌山県東牟婁郡軍と西牟婁郡は本州の最南端に位置します。Google map から

本州の最南端に位置する和歌山県の西牟婁郡、東牟婁郡の臨海部では漁業を通じて育てられた国際感覚によるものでしょうか、1880年代から海外へ働きに行く人達が増えてきました。地元に留まるより、稼ぎが多い海外に行く人達が増え、1938年(昭和13年)の記録では 東牟婁郡だけで4,779人に達しています。行先で一番多いのはアメリカで、約半数の2,284人でした。インドネシア(蘭領印度)はわずか75名でした。

和歌山の人達はどのような経緯でマカッサルに進出したのか、「和歌山県移民史」から、マカッサルの和歌山商人の足跡を追ってみました。

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