よりどりインドネシア

2019年06月24日号 vol.48

西スマトラ州パヤクンブ市は「ルンダン」の町へ(松井和久)

2019年06月24日 03:02 by Matsui-Glocal

出張で6月21~22日、西スマトラ州のパヤクンブ市(Kota Payakumbuh)を訪問しました。

パヤクンブは、州都パダンから120キロ、隣接する観光都市ブキティンギから30キロ、東側のリアウ州の州都プカンバルから180キロの距離にあります。スマトラ島の中部を横断するパダン=プカンバルを結ぶ主要道路の途中にあり、両者を行き交う交通・運輸上の中間地点として、商業・サービス業を中心に発展してきた都市です。

2015年時点でのパヤクンブの人口は12万7,826人で、西スマトラ州では州都パダン(90万2,413人)に次ぐ第2の都市となっています。ちなみに、ブキティンギはパヤクンブよりも約5,000人少ない人口となっています。市民の多くはほとんどがイスラム教徒のミナンカバウ族ですが、一部にジャワ族や華人もいます。華人人口は昔のほうが多かったようです。

現在のパヤクンブ市は、インドネシアの独立後、リマプルコタ県の一部だったのが、1970年に第2級地方行政府として設立しましたが、パヤクンブ自体はオランダ植民地時代から栄えていました。

イスラム宗教改革運動による改革派(パドリ派)と慣習派の内戦にオランダ軍が介入して慣習派へ肩入れし、パドリ派とオランダ軍との戦争へ発展したパドリ戦争(1821~1837年)を契機に、パヤクンブは物資調達やコーヒーなどの集荷・保管機能を持つ場所として認知されていき、植民地統治下における行政市の一つとなりました。

●パダン料理のルンダン

もちろん、今回の出張でも、地元のパダン料理を堪能しました。パダン料理は、おかずが盛られたたくさんの小皿がテーブルの上に並べられ、自分のところの大皿の真ん中にご飯を盛り、好きなおかずを選んでそのご飯を盛った大皿の上に乗せ、あとは適宜ご飯と一緒に食べる、というスタイルです。

今回の出張で味わったパダン料理の一つ

テーブルの上のおかずを全部食べる必要はありません。残ったものは回収され、別の客のテーブルへ運ばれます。このため、おかずをとるときのスプーンやフォークを他のおかずと混ぜたり、それで自分で食べたりしてはいけません。

そんなパダン料理のおかずの定番が「ルンダン」です。ルンダンというのは、牛肉をココナツミルクや香辛料などで煮詰めた料理で、ミナンカバウ族の誇るパダン料理に欠かせないだけでなく、インドネシア料理としても代表的な料理と見なされています。

過去の本誌「よりどりインドネシア」第37号(2019年1月8日発行)でも、水谷研也さんが次の記事で紹介していますので、是非、ご参照ください。

 世界一と認定された「ルンダン」は実に奥深い食べ物!(水谷研也)

パヤクンブ市は2018年12月17日、「ルンダンの町」宣言をしました。ミナンカバウ語ではランダンと呼ぶので、地元的には「ランダンの町」宣言なのですが、いったい、これはどういうことなのでしょうか。

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