よりどりインドネシア

2018年01月07日号 vol.13

燃料全国統一価格の試行(松井和久)

2018年01月07日 18:26 by Matsui-Glocal

ジョコ・ウィドド(ジョコウィ)現政権の公約の一つは、燃料全国統一価格の試行です。辺境地でのガソリンや軽油の価格は、輸送コストがかさむため、ジャカルタやジャワ島に比べると、どうしても割高になってしまいます。

その割高の度合いがとんでもないのです。たとえば、インドネシア東端のパプア州の高地では、飛行機までも使用して運搬するため、ジャワ島で1リッター当り5,000ルピアぐらいの軽油が、場所によってはリッター当り10万ルピアになる、といったことが起こっていました。

パプア州での給油風景https://kabarpapua.co/sulitnya-mewujudkan-bbm-satu-harga-di-pedalaman-papua/

これだけの価格差があると、生活するのにも大変であるばかりでなく、産業を興すことも相当に困難になります。こうした中央と地方の度を越したコスト格差が地方開発の障害になっているとの認識があり、現政権は、一見、無謀にも見える、燃料全国統一価格を試行したのです。

経済原理から考えれば、燃料全国統一価格のためには、政府が相当の補助金を出さなければならないであろうことは容易に想像できます。他方、緊縮傾向を強め、無駄遣い監視を強める政府には、補助金のための潤沢な予算はありません。では、これは、どのようにして実現させようとしているのでしょうか。そして、燃料全国統一価格は今後も続けていけるのでしょうか。

以下では、ジョコウィ政権の燃料全国統一価格の試行を政府の動きとそれに対する現地での反応の様子を見ていくことにします。

(以下の内容へ続く)

  • 燃料全国統一価格という政策
  • 新たな配給地点は2019年までに150ヵ所
  • 燃料全国統一価格の影響
  • プルタミナの苦悩

 

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