日本でも、インドネシア起源の大豆発酵食品テンペはずいぶんと知られるようになりました。インターネットのサイトをググっただけで、出てくる、出てくる、テンペを購入できる場所がどんどこ出てきます。今から10年前、インドネシア人コミュニティの間で、テンペの買える場所として知られていたのは数カ所でした。
たとえば、在日インドネシア大使館関係者の間で、インドネシアのと同じテンペが食べられるという話がありました(今もきっとあります)。また、ルストノさんが滋賀県でテンペを作っているという話を聞いたのは、今から15年近く前のことでした。ルストノさんは、今も、テンペを作り続けています。
ルストノさんに関する記事(じゃかるた新聞 2012年09月28日)
また、同じ頃、北海道産の高級大豆を使ってテンペを作っている登喜和食品の方と知り合い、お話を聞いたことがあります。登喜和食品は、生でも食べられるテンペも生産しています。
Source: http://www.tokiwa-syokuhin.co.jp/shopping/?ca=4&pid=1355989785-932330
この二者はかなり昔から日本でテンペを作っておりましたが、今や、たくさんの場所で作られるようになりました。なかには、地域おこしの一環として、テンペに力を入れているところもあります。その多くは、国産(有機)大豆にこだわったテンペを作っています。
では、以下、紹介していきたいと思います。
●テンペ生産の中心地は岡山県
ルストノさんのテンペや登喜和食品のテンペの話を聞いた頃、岡山県でもテンペを作っているという話は聞いていました。それが今や、おそらく日本でもっともテンペを作っているのが岡山県、という話になっているようなのです。なにせ、JA岡山がテンペを通信販売しているほどですから。
他に、岡山県でテンペを通信販売しているサイトは以下のとおりです。テンペで味噌を作っているところもあります。
株式会社吉田本店(冷凍大豆テンペ、テンペ味噌)
有限会社おくつテンペ工房(固形テンペ、粉末テンペ)
●全国各地へ広がるテンペの生産販売
岡山県のお隣の広島県でも、テンペを購入できるところがあります。
ひろしま夢プラザ(広島せらテンペ)
農事組合法人せんごくの里(せんごくテンペ)
熊本県は、きくち村。徳島県は、ヤマク。
自然派きくち村(きくち村のテンペ)
佐賀県白石町はテンペを町の特産だと言っています。
しろいしテンペ(白石特産物直売所で販売)
その他にも、まだあります。
マルシン食品株式会社(新潟県新潟市)
株式会社テンペストフーズ(東京都練馬区)
●テンペの作り方の紹介・テンペ菌販売サイト
日本国内でテンペの作り方を紹介するサイトもあります。何と、神奈川県がそれを出しています。
テンペ(ホームメイド)/ 作り方のアドバイス(神奈川県)
株式会社秋田今野商店(秋田県大仙市)
かわしま屋(東京都武蔵村山市)
テンペを作るのに絶対必要なテンペ菌も日本で購入できるようです。テンペ菌と大豆があれば、自家製テンペも作れます。テンペ菌を購入できるサイトは以下のとおりです。
かわしま屋(東京都武蔵村山市)
上記で販売するテンペ菌は、株式会社秋田今野商店のテンペ菌です。秋田今野商店は、日本国内で唯一のテンペの種菌メーカーであると謳っています。
●テンペがお弁当のおかずの定番になる日は近い
テンペがますます知られていくにつれ、ちょっとしたお弁当のおかずとして、テンペが普通に使われるようになる日も近いことでしょう。実際、すでに、兵庫県明石市の弁当屋さんがテンペを弁当のおかずとして使っています。楽しみです。
(松井和久)
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