様々なインドネシア、いくつものインドネシアを知るといっても、自分で情報を探す場合はどうすればいいのさ、という方もいらっしゃると思います。そうです、情報は自分で探して入手することで、より自分のものになるものです。
というわけで、今回から何回かに分けて、「よりどり情報サーチ法」と題して、少しお役に立てる方法をお教えします。
第1回は、統計資料です。
●中央統計庁(BPS)サイト
インドネシアの統計資料といえば、まずは中央統計庁(BPS)のサイト(http://www.bps.go.id)を訪れてみましょう。同サイトの右上の言語を選択すると、英語での表示になります。
実は、BPSの出版する統計書のほとんどは、PDFで無料ダウンロードが可能です。最初にダウンロードする際に、メールアドレスを登録しなければなりませんが、その後は、ダウンロードが可能です。そのままエクセルに落とせないのが難点ではありますが。
また、BPSの統計書のほとんどは、英語表記もあります。もっとも、この英語表記での訳があまり良くないのを我慢する必要がありますけれども。サイト内の"Publication"タブを押し、該当年や統計書のタイトルを入れて検索できます。
一例を挙げましょう。
BPSが毎年出している統計年報(Statistical Yearbook)は、次のサイトからダウンロードできます。
Statistical Yearbook 2017 / Statistik Indonesia 2017
なお、BPSは各州、各県・市に支局があります。BPSのサイトの右上方に、各州のBPS支局のサイトへ飛ぶ欄があります(ポップアップを許可するにしてご使用ください)。各州のBPS支局サイトも、英語表記が見られます。同様に、PDFで統計書をダウンロードできます。
BPSサイトでは、かなり昔の統計書もPDFダウンロードできる場合がありますので、時系列分析をされる方には重宝されることでしょう。もう、ジャカルタの中央統計庁へ出向いて書籍を購入する必要はなくなったかのようです。将来にわたって、無料でダウンロードし続けられるかどうかは不明ですが。
●インドネシア銀行(BI)サイト
金融・経済関係の統計資料としては、中銀であるインドネシア銀行のサイト(http://www.bi.go.id)も有用です。このサイトも英語表記が可能です。
このサイトで重宝するのは、為替レートです。左上の為替変動グラフをクリックすると、主な通貨の対ルピア為替レートを1日単位で見ることができます。出張などで適用する為替レートの根拠情報として活用することが可能です。
また、Publicationタブでは主な報告書類が、Statisticsタブでは主な統計書がダウンロードできます。統計書の中では、例えば、Indonesian Financial Statistics が重宝しますが、各統計項目ごとにPDFまたはエクセルファイルでダウンロード可能です。しかも、過去のデータもファイル内に格納されていて、まとめてダウンロードできます。
インドネシア銀行は、各州に支店を持ち、インドネシア語版のみですが、各州の地域経済に関する優れたレポートも定期的に出しています(Kajian Ekonomi Regional)。インドネシアの地域経済を定量的に理解するのに適した資料です。
(松井和久)
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